子供の頃から。
走ること、泳ぐ事、投げること、どれも得意じゃなかった。
というか苦手だなーと思っていた。
もともと走るのが嫌いだったわけじゃない、と思う。
もともと水で遊ぶのが嫌いだったわけじゃない、と思う。
球技に関しては、もともと嫌いではなかったけど、もともと苦手だった気がする。
競技として注目を浴びたり順位や点数をつけられる事が嫌で嫌で、
幼稚園、小学校、中学校、高校、、と体育の授業が楽しかったという思い出がほとんど無い。
生理が始まってからは水泳の授業は出来る限り「生理なので」という理由を武器に
見学していた。
だいたいクラスにもう一人くらいは水泳嫌いの子がいていつもその子とベンチをキープしていた。
おまえらそんなに毎週生理っておかしーだろって、先生も思ってただろうな。
球技はとにかく投げるのも蹴るのも苦手で、
あ、バットを振るのも苦手だったな。
一度も球が当たったためしが無いような。
小学6年の時、空前のバスケットブームで、
流れに乗っかってバスケット部に所属したものの、
結局練習にまともに参加したのは数回のみ。
ドリブルって普通、常にボールが自分の体より前にあるじゃないですか、
でもどうしてもだんだん体が前に出ちゃうんですよね~
あれ~、なんでそっち行っちゃう~ってなるわけ。
サッカーでは前に蹴ったつもりがまさかのカカトでオウンゴール決めちゃったこととかあるし。
できるだけパスが回って来ないように、仲間と目を合わせないように気をつけてたり、、笑
こんな奴チームにいたら迷惑だよね~笑
うん、それは当時も自覚してた。笑
当時ドラマとかでOLさんがお昼休みに屋上でバレーボールとかやってる映像が流れたりしてて、
OL=バレーボールって図式が出来てしまったもんだから
子供ながら、OLには絶対ならないって誓った。
学生を終えたらもう二度と球には触れたくない、、そのくらいの苦手意識。
そうそう、友達と(いやいや)遊びに行ったボーリングでも、まさかのうしろに投球とかやっちゃったっけ。
振り向いた私を見つめる皆の苦笑いの顔ったら、、、笑
まぁそんなアイタタタ~な奴だったわけです。
そんなアイタタタ~な私にも少しくらいはまともに出来たこともあって、
柔道の授業(ひたすら技の掛け合いの練習をするクラスだったかな。)とか、
上手くは無かったけど結構好きだったかも。
中学、高校では創作ダンスっていう、ちょっと恥ずかしい感じの授業があって、
恥ずかしがりながらも内心燃えていた。
幼い頃からバレエを習っていた経験もあって、踊りならまかせろ。
みたいな気持ちもあり。
ここぞとばかりに振り付けやらフォーメーション考えたりしてたっけな。
発表の時にはそれこそ、恥ずかしい気持ちも乗り越えて、キレッキレの踊り見せたよね。
まぁ、つっても創作ダンスだから、かっこよくもなんともない恥ずかしい踊りに違いないんだけど。
集団行動が苦手。
チームプレーも苦手。
自分と向き合うのはわりと好き。
そんな子でした。
あれ、今もあんまり変わってない。笑
こうやって回想して思うのは
私はスポーツが嫌いというよりも
人と比べられる事がすごく嫌いだったんだな。と。
というよりも、自分で勝手に人と比べて、人より劣る自分が嫌いだったんだな。と。
良くヨガの世界でも「人と比べないで~」って言ったりするけど
”人と比べない”これって何気に結構難しい。
無理やりの”うわべだけの比べない”じゃなくて”本心からの比べない”
になるにはそれなりのプロセスが必要な気がしてる。
私の場合、柔道の技の練習や、、踊ること、っていうのは、
”本心からの比べない”ができる数少ない種目だった。
比べる隙が無いくらい、自分に集中できた。
”今私は自分と向き合っている”なんて意識はこれっぽっちも無かったけど、
無意識にそれをしていたんだろうな。
地味な種目だから、試合に勝ったとか、そういう興奮は無いけど、
充足感、みたいなものは感じていた気がする。
そんなこんなでなんとか高校卒業と同時に苦痛な体育の授業から解放されて、
出会ったわけです。
波乗りに。
え?
ですよね。
あんなに生理だ生理だっつって水泳さぼってたじゃん~。
はい、ごもっとも。
自主的に海に遊びに行ったことも、無いですから。
自分でも不思議なんですけどね。
はまってしまったんですね、波乗りに。
すっかりと。
(初めてのSurfingがハワイだったってことも大いに影響があるとは思うのだけど。)
幸い水泳の授業は嫌いだったけど、泳ぐこと自体はそんなに嫌いではなく、
クロールは苦手だけど、平泳ぎだったらゆっくり泳ぎ続けることが出来たのと、
サーフボードの上に乗っかってれば、とりあえず溺れない。大丈夫。
っていう安心感があったこともあり。
何しろ誰からも比較も評価もされないし、競わなくていいし、
頭の中からっぽにして純粋に楽しい!ってそれだけになれた。
こんなに素晴らしい感覚ってないわ~、と感動した。
懐かしいな~。
女三人で軽自動車にサーフボード3枚積んで。
Bob marleyを聴きながら、あちこち行ったよね~。
スタートが皆ほぼ一緒だったので、それぞれ良い意味でお互いを比べて
いたと思う。
良いライバル、みたいな。
仲間が上達するとそれに刺激されて自分も負けてられないな~と頑張る活力になったりもしたんだけど、そのうち比べるのに疲れてきちゃって。
そこで、結局は自分だよな。って。
まわりを見てどうこうじゃなくて、自分が何をしてるのか、どうしたいのか。だな。って。
そっから本当の意味での自分の波乗りが始まっていったんだと思う。
時を同じくして、なんかの雑誌だったか、フリーペーパーだったかで
サーフィンの神様ジェリーロペスがヨガのポーズをとっていて、ヨガについて語っているページが目に留まった。
これだな。
って思った。
(ちなみにその後
ロペス氏に偶然海でお会いする機会があったのだけど、本物のヨギっていうのはこういう感じなんだな、って思った。
人との境目がないような、そんな感覚にさせる人だった。
冬のとても寒い日だったけど握手した手はとてもあたたかく感じた。
そんなロペスさんに何か言いたいと思って、とっさに出た言葉は「I love you」だったっていう、、笑)
最初の頃は独学で、夜な夜な実家の自室で薄明かりの中マットを広げて
アサナ(ポーズ)の練習にいそしんでいた。
はじめの頃はこれ気持ちいいな~っていういくつかのアサナをじっくりじっくり時間をかけて
行っていた。
主に好きでやっていたのは、鋤のポーズ、とか、ジャヌシルシアサナとか。(今でも大好きなアサナ)
ロペス先生が弓のポーズやってるのとか見たことがあったからそんなのもまねてみたり。
他にあまりアサナを知らなかったし、一個のアサナに15分とかかけてやっていたから、
毎日沢山のアサナはできなかったけど、
その15分の一つのアサナの中で自分の体や感覚が変化していくのが面白かった。
呼吸法や瞑想なんかも本を見ながら良くわからないなりにやってみた。
なんかよくわからないけど、スッキリするな、くらいの感じで。
そんなゆったりとしたオリジナルなハタヨガを一人もくもくと2年くらい続けて、
満を持してアシュタンガヨガに出会ったわけです。
アシュタンガを知ったのもやはり本だったので、やはり独学で太陽礼拝ってやつを
毎朝行うようになったのです。
最初にアシュタンガの呼吸の練習をして、それから太陽礼拝を。
そして少しのフィニッシングシークエンスとレストポーズ。
これを毎朝出勤前に続けていたらみるみる体が変わっていった。
なんとなくだんだん食べるものとかも変わっていって、一時期はベジタリアンにもなった。
良くアシュタンガを始めると急激に変わっていくよ。
とか聞くけど、自分には当てはまらないと思っていた。
でも、今思えばこの頃の自分がまさにそんな感じだったんだな。
とにかく、ヨガは一人で出来て、人と競わなくていいし、体も楽になって、
何だか心も軽くなって、ほんとさいこーだなーなんて、
のん気、かつ、本気で思っていた。
そのまましばらく一人アシュタンガを続けていたのだけど、
このやり方であってるのか分からないからスタジオにいってみよう。
と思って、某スタジオに行ってみた。
一歩その中に入ったら凄い人達がいるわけですよ。
それまでの数年一人で築いてきた、”比べなくていい”ヨガの世界が
揺らいだんです。
えっ、マジ!?すげぇ、、
私こんなのできないよ。
私なんて、、
その瞬間に、体育の授業が嫌いだったあの頃の私がちょっと戻ってきて、
自分で勝手に比べて、出来ない自分が嫌になりそうだった。
いやいや、でも、そうじゃないよね、って。
自分が何をしているか。自分に何ができるか。
自分がどうしたいか。じゃん。って。
自分をなだめている間にも回りの人の姿が目に入っては気になってしまう。
しかし、途中で大切なことに気がついた。
呼吸、バンダ、ドリスティ(視点)!
アシュタンガヨガでは大きな音を出して呼吸をして、常に下腹部を引き上げて、各ポーズごとに決められた位置に視点を定めることが大切なのだ。
そのことに気がついて、そこを注意深く行ったら、完全にとは言わないが
さほどまわりのことが気にならなくなった。
しかしながらそこで見た光景と感じたエネルギーはとてもインパクトがあって、
アシュタンガヨガをもっとやってみたい!という気になった。
それからも、基本は家での練習で、気が向くとスタジオに行って練習をしたりしていた。
そしたら今度は、スタジオでの練習の方が集中できるってことに気がついた。
まず、先生が見てくれてる。これはとても大きい。
みんなも汗を流しながらやっている。
呼吸の音が聞こえる。
エネルギーがすごい。
最初は大勢がいる中での自分に自信を持てなくて、
比べて、落ち込んで、、
だったけど、
大勢がいる中でも自分は自分にできることをする、って自信を持って
練習に向かうことができるようになった。
それでも心が揺らぐときもある。
そんな時は、呼吸、バンダ、ドリスティ!
なのだ。
人と比べることから解放されるのにはまだまだ時間が必要だけど、
比べることでやる気をもらったり、自分の個性に気付いたりすることもあるのだから、
比べることそのものが悪ではないのだと思う。
しかし、比べることで自分を否定してしまったり、自分のやりたいことが見えなくなってしまったとしたら、「比べなくていいんだよー」 っていうヨガっぽいお決まりの言葉(笑)を一応心に浮かべながら、自分が持っていないものでは無く、自分が持っているものをちゃんと見よう。
どこに視点を定めるかで、色々だいぶ変わってくるから。
で、ちゃんと自分のもちもの見てみると、自分、ちゃんと持ってるじゃんって
気がつく。
コンプレックスとかもそう。
人と比べて背が高い、低い、太い、細い、
それぞれの持ち物の違いに悩む必要は無いのに、どうしても人は比べてしまうんですよね。
「比べなくていいんだよー」もヨガっぽくて嫌いじゃないけど(笑)
今の自分でオールオッケー!な感じで明るくいきたいもんです。
あれっ、ちょっとダサイかな?まいっか。
みんなオールオッケー!な体育の授業があったらもっと私も楽しめただろうなぁ。なんて。
まぁ、過去の自分があって今の自分があるわけで。
SWELLではスポーツが苦手だった私でもできるアシュタンガヨガを伝統に沿って指導しています。
硬くっても、なかなか順番を覚えられなくっても、オッケー!
大切なのは呼吸!バンダ!ドリスティ!
まずはこれだけね。
初めての方も、体が硬い方も、元気が無くてもみんなオールオッケー!
自分に自信が持てるアシュタンガヨガ、始めてみませんか??
春ですし^^
そうそう、伝統的な楽しいアシュタンガヨガといえば!
アシュタンガヨガを40年近く実践しながら世界中で指導をしているナンシーギルゴフ先生のアシスタントでもある素敵な素敵なアームストロング恵子先生がSWELLにきますよ~!
6/28(土)-29(日)の2日間です。
両日ともマイソールクラスとワークショップを行う予定です。
詳細はもう少々お待ちくださいね★
ではでは~
asa