2023年12月8日金曜日

【My first India trip】⑥アシュラムでの日々が終わる

先の「マダム!」の件など色々と面白事件はありつつも、アシュラムの中は本当に穏やかな空気が流れていて、何もせずただそこにいる事が許されている感覚が心地良かった。

食事と食事の合間の時間には巡礼者と共に歩いたり座って瞑想したりして過ごした。
何の役割も無いただの私として黙って過ごした時間はとても穏やかなものだった。
それはずっとここにいられるかもしれないと思える程のものだった。

幸せを手に入れようとあれこれを求めて日々役割を持ち日々何かしらの行いをしているけれど、何も求めず何もせずただそこに在るだけで満たされ幸せを感じる、という事は?
やっぱり幸せは外側に求めるものではなく既に持っていて、聖典で言われているように満ちていること幸せこそが私の本質であるという事なのだろう。

不意に「where are you from?」とか言われると「あぁ、私は日本人で旅行者だ」というここでの微かな役割を思い出したりはしたけれど。
大きな安心感を味わう体験となった。



そうしてとても素晴らしい経験となったアシュラムでの数日間も終わりを迎えた。
最終日の前日、相変わらず緊張のオフィスに行くとあのおじさまがいて、お世話になったお礼を伝えると、胸に手を当て首を傾げながらほんのり笑ってくれた。
初めて見た笑顔が嬉しくてとても心が緩んだ。
なんだ〜、ほんとは優しいじゃん。笑


祈りと瞑想の為に多くの人が訪れるこのラマナアシュラムはドネーションで運営されている。お渡ししようと思っていたところドネーションの受付窓口が閉まっていたのでオフィスのおじさまに聞くと「友達に預けておけばいいよ。」と言うので、感謝の気持ちと共にマリさんに託させてもらった。

マリさんのおかげで初めてのインドで素晴らしい経験ができて心から感謝でいっぱいだ。
本当にどうもありがとう。

聖者ラマナマハルシが16歳で一人家を出てから生涯暮らした”地球のハート”と言われるアルナーチャラの地で過ごした経験は確実に私の中に何かを残した。


そういえば、初日に「私もうインド無理かも」と弱音を漏らした和美さんだったが、二日目には「私得意な事見つけちゃった!」と意気揚々としていた。
どうやらオートリキシャや車やオートバイが行き交う道路を渡るのが全然怖くないらしくむしろ楽しいようで、初日はどうやってこれから二週間和美さんが楽しく旅を続けられるように励まそうかと考えたりもしたけど、時間帯によって交通量が多いあの道路を渡るのが今のところ一番のストレスかも、、と感じていた私にとってこれ以上ない頼りになる存在となり、「ほら今だよ」と言う和美さんの腕につかまり安心して道路を渡る事ができた。結局すっかり助けてもらったのは私の方だった。笑

日本にいたら気づかないであろう特技が見つかって嬉しそうな和美さんであった。笑


アシュラムの外の通り。木陰で休むサドゥーの方々。

近くのカフェにも大きなラマナの写真が。

マリさんのお家の屋上に上がると聖なる山アルナーチャラの姿が。